2026年はベネズエラへの軍事介入で幕を開けた。1月3日、米軍の特殊部隊がベネズエラの首都・カラカスに侵攻しマドゥロ大統領夫妻を拘束、米国に移送するという大胆で衝撃的な出来事だった。さらに驚きだったのは、米国がベネズエラを運営するとの発表やロドリゲス副大統領が暫定大統領に就任する急展開だった。トランプ大統領は米軍の圧倒的な軍事能力を称賛、自身の決断力や行動力を示せたことでも大満足だった。この一件の約1カ月前には「アメリカ・ファースト」を掲げたトランプ政権の国家安全保障戦略(NSS)が発表され、その中で西半球からの域外勢力の影響力を排除する方針が出されたこともあり、今後の米国の西半球への関与が大きく注目された。
ベネズエラの直後に目を向けられたのがグリーンランドとなった。トランプ大統領は政権発足時から同島の領有について関心を示してきたが、ダボス会議の直前に改めて米国が管理する必要性を説いた。グリーンランドも西半球に位置し、レアアースや重要鉱物の埋蔵、北極海航路の開拓、ミサイル防衛などにおける立地など、米国にとっては軍事的及び経済的な重要性が非常に高いとされる。しかし、NATO加盟国であるデンマークの自治領であり、ベネズエラのような敵対勢力ではない点で大きく異なる。トランプ氏はそれでも米国の行動に異を唱えるデンマークや欧州主要国には報復措置として関税を課す考えを示した。結果的にはすぐに枠組み合意が形成されたことで事態は沈静化したものの、大西洋間の関係にしこりを残す結果となった。ダボス会議におけるカナダのカーニー首相の演説のように、戦後の米国主導の国際秩序は元には戻らないとの見方も目立ち始めている。

























































