素材産業グループ金属本部
主要取扱商品・分野
- 鉄鉱石、原料炭、銅の鉱山開発
- アルミニウム製錬、銅製錬・加工委託
- 鉄鋼原料・製鋼原料・合金鉄、セメント関連資材のトレード
- 非鉄軽金属原料・地金・製品、バッテリーメタルのトレード
- 鉄鋼製品のトレード、事業投資
- 鉄、非鉄軽金属、バッテリーメタル関連のリサイクル及び再生事業
- CCS※事業の開発・推進
CCS:Carbon dioxide Capture and Storageの略。CO2の回収・貯留。
本部の強み
サステナブルなバリューチェーンの構築
経済発展や脱炭素化に必要不可欠な銅・アルミ・鉄分野において、優良パートナーと事業を推進するとともに、各事業において世界トップクラスのグリーン化を実現しています。また、長年蓄積してきた事業基盤やノウハウ、ネットワークに基づき金属バリューチェーンを強化し、循環型社会に貢献するグリーン素材を含む幅広い商材を取り扱い、今後も需要が拡大する金属資源の安定供給を担っていきます。
チリ銅鉱山事業
丸紅は、チリにてセンチネラ銅鉱山およびアントコヤ銅鉱山に30%、ロスペランブレス銅鉱山に12.48%出資しており、世界有数の銅生産会社であるパートナーの英国・Antofagasta社と共に脱炭素社会の実現に不可欠な銅の安定供給に取り組んでいます。丸紅の持分権益銅量(銅地金換算)は、現在日本企業トップクラスの16万トンであり、保有銅鉱山全ての操業において、電源の再生エネルギー化、Copper Mark認証取得を実現。また、海水利用による水資源の保全や遠隔管理、鉱山トラック自動化等に取り組むことで、環境負荷が低く持続的な操業を追求すると共に、建設工事を開始したセンチネラ銅鉱山の拡張プロジェクトや周辺鉱床の開発等を通じさらなる資産価値の向上を目指していきます。
アルミニウム製錬事業
丸紅はアルミ製錬所の運営およびアルミニウムの安定供給を通じて、電化推進・軽量化等、脱炭素社会の実現に必要不可欠で、今後も需要の伸長が見込まれるアルミニウム産業に貢献していきます。13.3%出資する米州最大のアルミ製錬所であるカナダ・アロエッテ製錬所は、水力発電を利用した世界トップクラスのCO2低排出のアルミ製錬所です。
豪州では22.5%出資するポートランド製錬所および第3系列に9%出資するボイン製錬所において、電力の再エネ比率向上に取り組んでおります。また、アロエッテ製錬所およびポートランド製錬所はサステナビリティを評価するASI Performance Standard認証と責任ある生産・加工・流通過程のトレーサビリティに対する管理基準であるASIのChain of Custody認証を取得しています。
豪州ロイヒル鉄鉱山事業
丸紅が15%出資する豪州ロイヒル鉄鉱山は、統合インフラとしての鉱山・鉄道・港湾を自社保有しており、高いコスト競争力を有しています。年間生産能力は60百万トン超と西豪州ピルバラ地区の単一鉄鉱山としては最大級で、遠隔管理や鉱山トラックの自動化など、更なる操業の安定性や効率性の向上に加え、再生可能エネルギーへの転換など温室効果ガスの排出削減にも積極的に取り組んでいます。生産される良質な鉄鉱石の大半は、日本をはじめとするアジアの製鉄会社との長期契約に基づき販売されており、引き続き、良質な鉄鉱石の安定供給を通じて、アジア鉄鋼産業に貢献していきます。
豪州原料炭事業
丸紅は、豪州に複数の原料炭炭鉱権益を保有し、原料炭事業を推進しています。なかでも高いコスト競争力を有しているジェリンバイースト炭鉱の38.3%、ならびにレイクバーモント炭鉱の33.3%の権益を保有し、最大出資者として事業運営に関与しています。両炭鉱を中心に、引き続きコスト競争力の維持・強化を図り、収益基盤の強化に取り組んでいきます。
素材ビジネス・トレードを通じた顧客ニーズ・社会課題の取り組み
アジア地区を中心に各拠点に駐在員を派遣し、広範なグローバルネットワークを構築することで市場の動向を的確に捉えながら、各商品・地域で幅広いトレードを展開しています。
長年にわたり築き上げてきた製鉄・電力・電線・自動車業界等幅広い顧客層とのインターフェースを通じて消費者の志向やニーズを深掘りし、パンパシフィック・カッパー社へ20%出資するなど、サプライチェーン全体の強靭化や、丸紅のネットワーク、販売・マーケティング力を駆使することで、銅地金や低炭素アルミニウムといった循環型社会に貢献するグリーン素材を含む幅広い商材・高付加価値サービスを提供していきます。
脱炭素および環境・循環型ビジネス
脱炭素ビジネスにおいては、カーボンニュートラル商材・EV向け電磁鋼板用合金鉄・電池材料等の取り扱い、CCSプロジェクトへの参画などに取り組んでいます。
また、環境・循環型ビジネスにおいては、従来から取り組んでいる鉄スクラップや非鉄リサイクルなどに加え、北米廃電池リサイクル大手Cirba Solutions社への出資参画によるEV普及により増加する廃電池のリサイクルビジネスおよび再生材料ビジネス、ベトナムアルミ再生地金事業などに取り組んでいます。
丸紅グループの総合力を活かした鉄鋼製品事業
伊藤忠丸紅鉄鋼、丸紅建材リースへの出資を通じ、鉄鋼製品関連事業を推進しています。あらゆる産業に関わりのある鉄鋼製品のニーズにワンストップで対応し、丸紅の他本部および国内外のグループ会社とも連携し、総合力を活かしながら鉄鋼製品事業の収益拡大を図っています。