丸紅は、1858年の創業時から繊維に関わるビジネスを通じて日本の美を追求・保全してきました。さらに世界へ活動の場を広げる中で、西欧の美を日本に紹介する役割も果たしました。ジャポニズムにつながる近世の衣装や、日本の近代絵画に影響を与えた西欧の作家の作品を含む丸紅コレクションには、日本と欧州の文化的な交流を見て取ることができます。これを丸紅コレクションの価値と位置付け、2021年11月に「古今東西の美が共鳴する空間」をコンセプトとした丸紅ギャラリーを開館しました。丸紅ギャラリーでは、丸紅コレクションに加え、様々なアーティストや美術館とコラボレーションしながら、価値ある美術品を皆様に公開しています。
文化保全・継承
祖業である繊維業に関わりの深い染織品、染織図案および和洋絵画などの所蔵品を通じて得た知見やネットワークを生かし、
伝統文化・技術の保全と未来への継承に貢献していきます。
丸紅コレクション・丸紅ギャラリー
丸紅コレクション(染織品)修理プロジェクト
丸紅コレクションは、江戸時代を中心とした染織品を約400点収蔵・管理しています。
劣化の激しい緊急性の高いもの、文化的価値の高いものから10年の長期に渡り修理を行っています。
その中でも、2020年に重要文化財に指定された「染分縮緬地襷菊青海波文様友禅染振袖」は、繊維卸業を祖業とする丸紅が、技術や意匠の研究のために昭和初期に収蔵したものです。裏に縫いつけられた墨書銘によって、1730年に菩提寺に奉納した着用者や来歴がわかる稀な染織品です。これらの文化的・歴史的な価値の高い染織品を後世に受け継いでいくため、文化庁の補助および東京都の支援を受け、2023年より2年間の修理プロジェクトを進めています。
<丸紅公式YouTubeチャンネル>
重要文化財修理事業―美を守り、美を伝える― #1 プロローグ
重要文化財修理事業―美を守り、美を伝える― #2 補修材料製作
神田祭への参加
毎年5月、伝統文化の継承と地域社会への貢献のため、日本三大祭のひとつといわれる東京・神田祭で神輿を担ぐボランティアを行っています。
大手町、丸の内にある企業のグループ社員・家族・友人が集まり、2024年5月には、丸紅グループの社員、その家族・友人131名が参加しました。