丸紅株式会社（以下、「丸紅」）は、2025年8月4日に、アフリカにおける大手医薬品販売会社の Phillips Healthcare Corporation（以下、「Phillips Pharma」）への出資を完了し、持分法適用会社としました。これまでアフリカにおいては、新型抗マラリア治療薬の開発事業への参画や、ヘルスケア領域を中心とした企業に出資・成長支援を行うAAIC Fundへ参画しており、今回の出資参画により、アフリカ向けの医薬品事業を拡充しました。また、この出資参画を通じて、医薬品販売事業プラットフォームの展開地域はアジア・中国、中東、アフリカに拡大しました。

アフリカの医薬品市場では、薬事規制や薬価制度が国ごとに異なるため、医薬品の薬事登録から輸入、プロモーション、流通、安全性監視までを一貫して対応できる事業者は限られており、日本含む海外からの医薬品の供給には多くの障壁があります。丸紅は、Phillips Pharmaへの出資参画発表以降、アフリカへの医薬品の導入を推進しており、日本企業とPhillips Pharmaとの間で契約を締結するなど、取扱製品の拡大に貢献しています。Phillips Pharmaの有する実績に、丸紅の知見と各国でのネットワークを加えることで、これまでアクセスが容易ではなかったアフリカ諸国に向けて、現地でニーズの高い医薬品を展開していきます。

丸紅は、中期経営戦略GC2027において、「成長領域×高付加価値×拡張性」を有する戦略プラットフォーム型事業に注力しており、今回構築した医薬品販売事業もその一つとして位置付けています。2018年に中国にて卸売販売事業を展開する復紅康合医薬江蘇有限公司（以下、「復紅」）を設立し、医薬品事業へ参画して以降、2022年には中東諸国8カ国で医薬品販売事業を展開するLunatus Marketing & Consulting FZCO（以下、「Lunatus」）へ出資参画しました。さらに、2025年4月1日に発表した住友ファーマ株式会社のアジア事業承継においても、8月1日付で丸紅ファーマシューティカルズ株式会社を発足し、今回のPhillips Pharmaへの参画もあわせて、アジア・中国における9の国・地域およびアフリカ9カ国へのアクセスが加わり、計26の国・地域（※）へのネットワークを有する医薬品販売事業プラットフォームを構築しました。

丸紅は、今後も各地域のニーズに応える新たな医薬品の提供を進めていくとともに、このプラットフォームを活用し、各地域間連携を強化し、アフリカをはじめとする世界各国で必要とされる医薬品の提供に取り組むことで、医薬品アクセスの改善と医療インフラ格差の解消に貢献していきます。

（※）
アフリカ：ケニア、ウガンダ、タンザニア、ルワンダ、ザンビア、ナイジェリア、ガーナ、ナミビア、モーリシャス
アジア・中国：中国、香港、台湾、シンガポール、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシア
中東諸国：アラブ首長国連邦（UAE）、サウジアラビア、カタール、クウェート、オマーン、ヨルダン、バーレーン、レバノン

＜関連ニュースリリース＞
・2025年4月1日
医薬品戦略プラットフォーム構築について～住友ファーマのアジア事業の承継～
https://www.marubeni.com/jp/news/2025/release/00015.html

・2025年1月27日
アフリカにおける大手医薬品販売会社への出資参画について
https://www.marubeni.com/jp/news/2025/release/00003.html

・2023年12月14日
医薬品事業の取り組み拡大について ～グローバルヘルス技術振興基金（GHIT Fund）の投資プログラムを活用した新型抗マラリア治療薬の開発～
https://www.marubeni.com/jp/news/2023/release/00120.html

・2022年8月22日
アフリカのヘルスケア領域を中心とするファンドへの参画について
https://www.marubeni.com/jp/news/2022/release/00060.html

・2022年6月9日
中東における医薬品・医療機器販売事業への参画について
https://www.marubeni.com/jp/news/2022/release/00044.html

・2017年12月26日
日中間における医薬品等の卸販売事業に関する合弁契約締結の件
https://www.marubeni.com/jp/news/2017/release/00044.html