丸紅株式会社（以下、「丸紅」）は、上海復星医薬(集団)股份有限公司（以下、「復星医薬」）、Medicines for Malaria Venture（以下、「MMV」）、Mahidol-Oxford Tropical Medicine Research Unit（以下、「MORU」）が推進する、新型抗マラリア治療薬の開発事業(*1)（以下、「本事業」）に参画します。

熱帯熱マラリアをはじめとし、マラリア原虫を保有したハマダラカ属の蚊を媒介して感染が広まるマラリアは、世界の「三大感染症」として知られており、年間約2億5,000万人が罹患し、60万人以上の死亡原因ともされています(*2)。さらに近年では、従来の抗マラリア治療薬(*3)に対する耐性を持った熱帯熱マラリア原虫がメコン地域やアフリカ地域にて拡大しており、社会課題の一つとなっています。

そうした背景から、丸紅はパートナー各社とともに、公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金（以下、「GHIT Fund」）が支援するマラリア治療薬の新規開発投資プログラムを活用し、従来型の抗マラリア治療薬に耐性を有する熱帯熱マラリア原虫に対抗する、新たな抗マラリア治療薬(*4)の開発事業に取り組むこととしました。丸紅は、プロジェクトマネジメントの立場で運営管理を行い、本事業の円滑な実施を促進します。

丸紅は、医薬品事業を世界各国に必要とされる次世代事業と位置づけており、海外における医薬品販売促進事業を進めながら、医薬品開発においても、中国での新型抗菌薬の開発事業(*5)を行っています。本事業を通じて医薬品開発の知見を深めることで、今後も更なる事業展開を目指すとともに、様々な疾病に悩む患者への治療選択肢を増やすことで、世界の人々の健康と生活水準の発展に貢献していきます。

(*1)事業名称：「熱帯熱マラリア原虫の抗マラリア薬耐性に対抗するためのアルテメテル-ルメファントリン-アモジアキン（既に開発、上市、販売されている既存マラリア治療薬3種）固定用量の組み合わせの導入の評価と準備」
(*2)出典：WHO World malaria report 2022
(*3)アルテミシニン誘導体と1種類の抗マラリア治療薬の併用（アルテミシニンを基軸とする併用療法（ACT））
(*4)アルテミシニン誘導体と2種類の抗マラリア治療薬の併用（三重アルテミシニンを基軸とする併用療法（TACT））
(*5)2023年4月26日ニュースリリース
「中国における新規β-ラクタマーゼ阻害剤の臨床試験受託」
https://www.marubeni.com/jp/news/2023/release/00046.html

以　上