2023年
イタリア D-Orbit社へのリードインベスターとしての出資参画について
~衛星向け総合ソリューションプロバイダーを目指す~
2023/11/09
丸紅株式会社
丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、衛星向けにロジスティクスサービスを提供するイタリア D-Orbit S.p.A(以下、「D-Orbit社」)が実施するシリーズCラウンドにリードインベスターとして出資参画することを決定し、11月 9日に同社と出資関連契約を締結しました(「以下、本出資」)。このラウンドには欧州域内のみならず世界各国の投資家が参画し、D-Orbit社は総額1億ユーロ超を調達する予定です。丸紅は、今後必要な許認可を取得後、2023年中にD-Orbit社の経営に参画し、2021年から日本向けに取得しているサービスの独占販売権の範囲を東南アジアにも拡大します。
宇宙ビジネスの市場規模は、2014年の2,700億ドルから、2023年時点で5,460億ドルに成長しています。また、今後商業化が加速度的に進むと予測されており、2040年には市場規模は約1兆ドルに達する見通しです(*)。こうしたマーケットの拡大を背景に、現在、衛星の機数が急増しており、D-Orbit社が提供する衛星向けのサービスの需要も年々高まっています。
D-Orbit社は、複数の小型衛星を搭載可能な衛星軌道投入機「ION」を自社開発・製造し、衛星を事業者が希望する軌道に正確に投入する「衛星のラストマイルデリバリーサービス」を提供しています。これまで11回のミッションを成功させ、累計79機の衛星の軌道投入実績を有している衛星軌道投入分野のリーディングカンパニーです。また、データ中継・処理プラットフォームとしてIONを活用するクラウドコンピューティング事業や、寿命を迎えた衛星の撤去、デブリの除去、衛星への燃料補給による延命や軌道修正サービスの提供等、衛星軌道上のサービス事業の開発・拡充を進めています。
丸紅は、本出資を通じて、衛星の軌道投入・運用支援・軌道離脱等のサービスを提供する「衛星向け総合ソリューションプロバイダー」を目指します。また、衛星の寿命延伸やデブリ除去等によって衛星の軌道環境を改善することで、サステナブルな宇宙環境の保全に貢献していきます。
(*)出典: “The Commercial Space Race” Bank of America, 2020
<D-Orbit社概要> | ||
会社名 | : | D-Orbit S.p.A |
所在地 | : | Viale Risorgimento 57, 22073 - Fino Mornasco, Como, Italy |
設立年 | : | 2011年 |
代表者 | : | Luca Rossettini |
事業内容 | : | 自社開発の軌道間輸送サービスプラットフォームを活用した以下事業 ①衛星軌道投入事業 自社開発の衛星軌道投入機を活用した衛星のラストマイルデリバリー事業 ② アドバンストサービス事業 衛星のラストマイルデリバリー後の衛星軌道投入機を活用した事業 ③軌道上サービス事業 自社開発のサービス提供機を活用した、軌道上での衛星に対するサービス事業 |
事業拠点 | : | イタリア、英国、ポルトガル、米国 |
ウェブサイト | : | https://www.dorbit.space/ |
<関連プレスリリース>
・2021年2月25日
イタリア・D-Orbit社との小型衛星打上げ関連サービスに係わる販売代理店契約の締結について
https://www.marubeni.com/jp/news/2021/release/00016.html
・2020年4月14日
小型衛星打上事業に関する業務提携について
https://www.marubeni.com/jp/news/2020/release/20200414J.pdf
以 上