2023年

フィリピン・マイニラッド社パラニャケ再生水プロジェクト
及びサウジアラビア・シュケイク3造水プロジェクトが国際アワードで最優秀賞、優秀賞を受賞

2023/05/23
丸紅株式会社

丸紅が参画する水関連プロジェクトが、調査コンサルティング会社Global Water Intelligenceが主催する、全世界の水関連プロジェクトを対象とした国際アワード「Global Water Awards 2023」において、以下2部門の最優秀賞、優秀賞を受賞しました。

・フィリピン・Maynilad Water Services社(以下、マイニラッド社)パラニャケ再生水プロジェクト:
 「Water Reuse Project of the Year 2023」最優秀賞

・サウジアラビア・シュケイク3造水プロジェクト:
 「Desalination Plant of the Year 2023」優秀賞

パラニャケ再生水プロジェクトは、丸紅が参画するフィリピン・マニラ首都圏西地区の約1,000万人を対象とする上下水道のコンセッション事業を行うマイニラッド社が、運営するパラニャケ下水処理場から排出される下水処理水を飲用可能な水準まで高度処理し、1日あたり1,000万リットルの再生水(New Water)を近隣エリアに供給するプロジェクトです。再生水を直接上水道へ供給する取り組みは、アジアでは初めてです。

フィリピンにおいて前例がない中で、WHOの水質関連のガイドラインを遵守しつつ、規制当局との協働と運転許認可の取得を進めたことで、今後の再生水案件への道筋を開いたこと、また再生水について一般利用者への丁寧な情報共有・説明を行い、安全かつ持続可能な水源であることを周知したことが高く評価され、受賞に至ったものです。マイニラッド社は、経済発展による上水需要が増加し続けるマニラ首都圏において、気候変動の影響を受け難い安定的な水源のひとつとして、今後も再生水プロジェクトを拡大していく方針です。

また、シュケイク3造水プロジェクトは、サウジアラビア西部紅海沿岸における水需要の高まりに対応して政府が実施する海水淡水化プラントのBOO※1プロジェクトであり、丸紅が参画するShuqaiq Three Company For Water社が2019年に受注し、2022年1月に商業運転を開始しました。

建設期間中における新型コロナウイルスの感染拡大と、これに伴う各種制限の影響にもかかわらず、大幅な工期遅延なく商業運転を開始したこと、また世界最大級の海水淡水化プロジェクトのひとつであるこのプロジェクトが新たな拠点となり、現地企業や人材の成長に貢献していることが高く評価され、受賞に至ったものです。尚、シュケイク3造水プロジェクトは、2020年には「Water Deal of the Year 2020優秀賞」を受賞しており、今回二度目の受賞になります。

丸紅は、アジア・米州・欧州・中東・アフリカにおいて、水処理施設のBOO/BOT※2、運転保守管理から上下水道事業の運営に至るまで、多角的に水事業を展開しています。今後も、人々の生活に不可欠な水供給サービスの提供を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

1 BOO:Build, Own and Operateの略。プラントの建設、維持管理、運営

2 BOT:Build, Own and Transferの略。プラントの建設、維持管理、運営、移転

 

【関連お知らせ】
2020年12月15日 「サウジアラビア・シュケイク3造水プロジェクト及びフィリピン・マイニラッド社プタタン2浄水場プロジェクトが国際アワードで優秀賞を受賞」
https://www.marubeni.com/jp/news/2020/info/00005.html

info_230523_1 パラニャケ下水処理場に新設された再生水プラント
info_230523_2 シュケイク3造水プロジェクト
info_230523_3 Global Water Awards 2023の授賞式の模様 (向かって右から4番目が渋谷 環境インフラプロジェクト部長)

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