2020年
サウジアラビア・シュケイク3造水プロジェクト及びフィリピン・マイニラッド社プタタン2浄水場プロジェクトが国際アワードで優秀賞を受賞
2020/12/25
丸紅株式会社
丸紅が参画する水関連事業が、同分野に関する調査コンサルティング会社Global Water Intelligenceが主催する、全世界の水関連プロジェクトを対象とした国際アワード「Global Water Awards 2020」において、以下2部門の優秀賞を受賞しました。
・サウジアラビア・シュケイク3造水プロジェクト:
「Water Deal of the Year 2020」優秀賞
・フィリピン・Maynilad Water Service社(以下、マイニラッド社)プタタン2浄水場プロジェクト:
「Water Project of the Year 2020」優秀賞
シュケイク3造水プロジェクトは、サウジアラビア西部紅海沿岸における水需要の高まりに対応して同国政府が実施する海水淡水化プラントのBOO(*1)プロジェクトであり、丸紅が参画するShuqaiq Three Company For Water社が2019年に受注し、2021年の完工に向け建設中です。プロジェクトの実施に不可欠な約500億円に上る事業資金のプロジェクトファイナンス(*2)を、国際的な大手銀行と地場銀行を組み合わせて競争力のある条件にて、売水契約締結から3か月という短期間で組成した実績が、今後も拡大が見込まれる同国海水淡水化プロジェクトのスタンダードとなる融資ストラクチャーを構築したとして、その功績が高く評価されました。
また、プタタン2浄水場プロジェクトは、丸紅が参画するフィリピン・マニラ首都圏西地区の約1,100万人を対象とする上下水道コンセッション事業会社であるマイニラッド社が2019年に開所したマニラ首都圏西地区南部モンテンルパ市プタタンにある限外ろ過膜(UF膜)及び逆浸透膜(RO膜)技術を活用した浄水場です。2019年にマニラ首都圏、特に東地区で発生したアンガットダムの水位低下による深刻な水不足の解消に、同浄水場の開所を通じて大きく寄与したこと、ならびに同浄水場の水源であるラグナ湖は世界でも最も浄水処理が困難な水源の一つであるにもかかわらず、膜処理を行うことで浄水を可能にした最先端技術が高く評価され、受賞に至ったものです。
丸紅は、アジア・米州・欧州・中東・アフリカにおいて、水処理施設のBOO/BOT(*3)、EPC(*4)、運転保守管理から上下水道事業の運営に至るまで、多角的に水事業を展開しています。今後も、人々の生活に不可欠な水供給サービスの提供を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
(*1) BOO:Build, Own and Operate。プラントの建設、維持管理、運営
(*2) プロジェクトファイナンス:プロジェクトから生み出されるキャッシュ・フローを主な返済原資とする資金調達方法
(*3) BOT:Build, Own and Transfer。プラントの建設、維持管理、運営、移転
(*4) EPC:Engineering, Procurement and Construction。プラントの設計、調達、建設