2021年

段ボール調達における温室効果ガス排出量の可視化について
~サプライチェーン最適化に向けた実証実験の開始~

2021/08/05
丸紅株式会社

丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、資材調達に伴う温室効果ガス(以下、「GHG」)排出量の可視化と、環境負荷を考慮したサプライチェーンの最適化を実現するプラットフォームサービスの提供を目指し、大手飲料メーカーと段ボールを対象にした実証実験(以下、「本実証実験」)を開始しました。

本実証実験は、段ボールサプライヤー各社のGHG排出量を算出し、環境負荷・製品コスト・配送距離等の複数条件を基に最適なサプライヤー選定・調達量のシミュレーションを行うものです。ステークホルダーの数が多く、企業単独では排出量算出が難しいとされるScope3のカテゴリ1、4(*1)を対象とし、丸紅が長年取り組んできた段ボール原紙製造・販売事業と、幅広い産業における知見を掛け合わせることで、サプライチェーン全体のGHG削減を目指します。また、ライフサイクルアセスメント(*2)に豊富な見識を持つ東京都市大学環境学部の伊坪徳宏教授監修のもと、GHGプロトコル(*3)に準拠した精度の高いサービスを構築していきます。丸紅は本実証実験を2021年12月末に完了させ、検証結果を踏まえ、他社及びその他の調達資材へ展開する予定です。加えて複数企業との共同構築を視野に参画企業を幅広く募り、脱炭素化経営に貢献する低炭素化技術やカーボンクレジットの提供等、更なるサービス向上に取り組んでいきます。

丸紅は、2021年3月に発表した『気候変動長期ビジョン』において、2050年までにグループ内のGHG排出ネットゼロ達成、および2030年に向けたアクションプラン等を定めており、今後も脱炭素社会の実現に貢献していきます。

(*1) Scope3:サプライチェーンにおけるGHG排出量のうち、事業者の活動に関連する他社の排出(Scope1・2以外の間接排出)を指し、カテゴリ1は購入した製品・サービス、カテゴリ4は輸送、配送(上流)が該当する。
(*2)ライフサイクルアセスメント:製品・サービスのライフサイクル全体またはその特定段階における環境負荷を定量的に評価する手法
(*3) GHGプロトコル:GHG排出量の算定と報告に関するガイドライン

【本実証実験 イメージ図】 20210805j.jpg

【関連プレスリリース】
2021年3月9日
『気候変動長期ビジョン』 ~温室効果ガス排出のネットゼロに向けて~
https://www.marubeni.com/jp/news/2021/release/00022.html

以 上

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