2025年
国内電力事業の拡大について
~丸紅新電力と英国SmartestEnergyによる電力トレーディング会社の設立~
2025/10/01
丸紅株式会社
丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、日本で電力小売事業を行う100%子会社の丸紅新電力株式会社(以下、「丸紅新電力」)および英国で電力卸売・小売事業を行う100%子会社のSmartestEnergy Limited(以下、「SEL社」)の両社50%ずつの出資により、丸紅パワートレーディング株式会社(以下、「丸紅パワートレーディング」)を設立し、日本国内における電力トレードディング事業を開始しました(以下、「本案件」)。

日本における電力需要は、データセンターや半導体工場などの大規模な電力消費施設の新設・拡張により今後も大きな増加が見込まれています。一方電力業界では、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、地域や時間帯、季節ごとに高度な需給バランス調整が求められているほか、需給や輸入燃料価格の変動の影響を大きく受ける電力価格の安定化が重要な課題となっています。価格の変動リスクを抑え、安定的な需給バランスを維持するため、電力先物取引を含む電力トレーディング機能の重要性とその市場規模は年々増加しています。
丸紅新電力は、丸紅が2000年から取り組んできた電力小売事業を基盤に、2011年に設立され、現在は日本国内における小売電気(新電力)事業者のうち、電力販売量で第4位の規模を誇ります(※1)。一方で2001年に英国で設立したSEL社は、電力卸売・小売事業からトレーディング事業まで手掛け、英国における商用・産業向け電力サービス事業で市場シェアの10%を占める業界第3位の事業者です(※2)。丸紅パワートレーディングは、丸紅新電力のもつ日本国内での顧客基盤にSEL社の電力トレーディングに関するノウハウを掛け合わせることで、今後市場規模や流動性の拡大が見込まれる日本市場で電力トレーディング事業を推進し、電力価格の安定化にも貢献します。
丸紅は、中期経営戦略GC2027において、「成長領域×高付加価値×拡張性」を有する戦略プラットフォーム型事業に注力しています。本案件は、戦略プラットフォーム型事業の一つである電力卸売・小売事業の磨き込みと拡張にあたります。本案件を通じ、今後も需要の増加が見込まれる日本の電力市場において、電力価格の安定化に寄与するトレーディング事業を推進することで、企業価値向上を目指します。
(※1)出典:経済産業省資源エネルギー庁(2025年3月末電力需要実績)
(※2)出典:Cornwall Insight (Business Retail Market Share report)
<丸紅新電力概要> | ||
会社名 | : | 丸紅新電力株式会社 |
所在地 | : | 東京都千代田区大手町一丁目4-2 |
設立 | : | 2011年(2015年に丸紅新電力株式会社に社名変更) |
代表者 | : | 鈴木 敦士 |
事業内容 | : | 日本における電力小売事業、再生可能エネルギー取引事業 |
ウェブサイト | : | https://denki.marubeni.co.jp/ |
<SEL概要> | ||
会社名 | : | SmartestEnergy Limited(スマーテストエナジー) |
所在地 | : | 英国ロンドン |
設立 | : | 2001年 |
代表者 | : | ロバート・グローヴス(CEO) |
事業内容 | : | 英国および米国、豪州における電力卸・小売事業 |
ウェブサイト | : | https://group.smartestenergy.com/ |
<丸紅パワートレーディング概要> | ||
会社名 | : | 丸紅パワートレーディング株式会社 |
所在地 | : | 東京都千代田区大手町一丁目4-2 |
設立 | : | 2025年 |
代表者 | : | 戸田 英資 |
事業内容 | : | 日本における電力トレーディング事業 |