2025年
低炭素アルミ製造事業における電力契約更新および安定供給継続について
2025/07/08
丸紅株式会社
丸紅は、出資する米州最大のアルミ生産量を誇るカナダのアロエッテアルミ製錬所(以下、「アロエッテ」)において、2025年7月にケベック州政府および州政府傘下の電力事業者Hydro Quebecと、2030年以降の電力契約更新につき合意しました(以下、「本合意」)。本合意は、水力発電由来の電力を利用した低炭素アルミの製造を、最長2045年まで継続することを可能にするものです。

案件の特徴
アルミの製錬工程においては多くの電力が必要となるため、安定的な電力を確保することは操業の要です。本合意によって、既存契約が終了する2029年末から最長で2045年まで水力発電由来の電力を確保することができ、アロエッテにおける低炭素アルミの長期安定供給の実現が、より一層強固なものとなりました。さらに、2026年以降の電力購入枠拡大にも合意しており、これにより操業効率化を推し進め、生産拡大と脱炭素化を両立させていく方針です。
背景・意義
アルミの需要は、新興国を中心とした経済成長やEV車の普及などによりますます拡大しています。アロエッテは2050年までのネットカーボンゼロ達成を目標に掲げ、これまで水力発電由来の電力を用いて、生産時のGHG排出量が世界トップレベルで少ない低炭素アルミの生産を続けてきました。本合意により、環境負荷を抑えたアルミの長期的な安定供給に寄与するとともに、ケベック州の地域経済や安定雇用の創出にも引き続き貢献していきます。
今後の展望
丸紅は本合意を通じて、金属分野における中核事業の1つであるアルミ製錬事業の強化・グリーン化を推進するとともに、競争力のある金属資源の永続的な確保・拡充に努め、今後さらなる需要増加が見込まれる低炭素アルミの安定供給を継続していきます。
<アロエッテ概要>
所在地 | :400 Chemin de la Pointe-Noire, C.P.1650 Sept-Iles, Quebec, Canada |
年産能力 | :630,000トン |
権益比率 | :丸紅 13.33% ケベック州投資公社 6.67% リオティント 40% ノルスクハイドロ 20% オーストリアメタル(アマグ) 20% |
従業員 | :約950人 |
操業開始年 | :1992年 |
ウェブサイト | :https://www.alouette.com/en |
<関連ニュースリリース>
・2022年10月20日
カナダ・アロエッテアルミ製錬所におけるASI Chain of Custodyの認証取得について
https://www.marubeni.com/jp/news/2022/release/00078.html