2024年
衛星データを活用したインフラ保守・運用サービスを開発する米AiDash社への出資について
2024/04/24
丸紅株式会社
丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、衛星データと人工知能(以下、「AI」)を活用し、電力・ガス・水道等の重要インフラ向けに、保守・運用の最適化やデジタル化を可能とするソリューションを提供する米AiDash (以下、「AiDash社」)に出資(以下、「本出資」)しました。丸紅が今回参加したAiDash社のシリーズCラウンドは、英Lightrockがリード投資家となり、既存投資家の米Benhamou Global Ventures、米SE Ventures、米G2 Venture Partners、蘭Shell Ventures、米National Grid Partnersなども参加し、50百万米ドル超を調達しています。
AiDash社は、公益法人、道路・交通企業、その他インフラ関連企業など、地理的に分散した資産の保守・運用を手掛ける企業に対して、AIと組み合わせた高解像度の衛星データを使用した保守・運用の最適化やデジタル化を可能とするサービスを提供するSaaS(※)企業です。特に電力の送配電網は、再生可能エネルギーの増加による負荷増大や気候変動による山火事等の災害の増加、労働力不足等の様々な課題を抱えています。AiDash社は、その中でも、送配電網周辺の木々などの植物について、倒木や火災などのリスク分析と伐採・剪定の計画策定および業務管理、点検履歴管理に至る包括的な植生管理ソリューションを提供し、高い評価を受けています。このような重要インフラの保守・運用の最適化やデジタル化に資するサービスの他にも、開発事業者向けに開発による生物多様性への影響を分析するサービスなどを提供していきます。
丸紅は、脱炭素化社会の実現に不可欠な再生可能エネルギーの導入拡大を支える、送配電網の強靭化や保守・運用の高度化に取り組んでおり、本出資は、送電網のリアルタイム監視・解析により送電可能容量の拡大を図るダイナミックレーティング技術を提供する米LineVision Inc.への出資に続く、新たな取り組みです。本出資を通じ、世界各国の重要インフラとの取り組みや、AiDash社が2025年に見込むアジア太平洋地域への展開を支援していきます。
丸紅は、革新的な技術やビジネスモデルを有するスタートアップ企業への出資や協業を加速させ、重要インフラの課題を解決するソリューションへの支援を通じて、社会・環境課題の解決に貢献していきます。
(※)SaaS(Software as a Service):インターネットを経由してソフトウェアの機能を利用者が必要なときにサブスクリプション利用するサービス形態のこと。
<会社概要> | ||
会社名 | : | AiDash |
所在地 | : | 米国カリフォルニア州 |
設立年 | : | 2019年 |
代表者 | : | Abhishek Vinod Singh |
事業内容 | : | 衛星データを活用した、公共インフラ向け保守・運用の最適化・デジタル化ソリューション |
ウェブサイト | : | https://www.aidash.com/ |
<関連ニュースリリース>
・2022年10月5日
米国LineVision社への出資および戦略的パートナーシップ締結について
https://www.marubeni.com/jp/news/2022/release/00073.html