2024年

ドバイにおける持続可能な航空燃料の製造事業の検討開始について

2024/02/20
丸紅株式会社

丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、ドバイ首長国政府、ドバイ国営石油・ガス会社であるEmirates National Oil Company(ENOC)、ベルギーの建設・不動産開発・公共施設運営大手BESIXと、ドバイにおける一般廃棄物由来の持続可能な航空燃料(Sustainable Aviation Fuel、以下、「SAF」)(※1)を製造する事業に向けた実現可能性調査(以下、「本調査」)を実施することに合意しました。

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航空業界においては、CO2排出量の削減が喫緊の課題となっており、国際民間航空機関(ICAO)は、CO2排出削減制度(※2)を導入しています。SAFは従来の航空燃料を代替する次世代低炭素燃料として、需要拡大が見込まれています。世界最大規模のハブ空港であるドバイ国際空港を有するアラブ首長国連邦は、国家SAF戦略ロードマップを策定し、同国内でのSAF製造に向けた取り組みの支援を強化しています。また、一般廃棄物の燃料化は、SAF製造のための原料確保と同時に、廃棄物処理に関わる社会課題を解決し、持続可能な社会を実現する革新的な手段としても注目を集めています。

本調査では、現在埋め立て処理をされている一般廃棄物を原料として、ドバイにおけるSAFの製造・販売に関わるサプライチェーン構築に向けた、廃棄物燃料化技術の検討や商務条件の検討を含む事業性評価を実施します。

丸紅は、2021年3月策定の気候変動長期ビジョン、および2022年2月策定の中期経営戦略GC2024におけるグリーン戦略に基づき、航空業界の低炭素化を含む世界の気候変動対策への中長期的な貢献を目指します。

(※1)化石燃料由来ではないジェット燃料で、化石燃料に比べライフサイクルでCO2排出量が少ない。今回の一般廃棄物の他に、木質バイオマス、植物油、廃油等が原料となることもある。

(※2)2016 年にICAO が採択した CORSIA 制度(国際民間航空のためのカーボンオフセットおよび削減スキーム)。 2021年以降にCO2排出量を増加させないために制定された制度であり、各航空会社は決められた排出枠を超えてCO2を排出した場合、必要量の排出枠を購入し、オフセットする義務等が課されている。

<各社概要>
会社名 : Emirates National Oil Company
所在地 : アラブ首長国連邦ドバイ首長国
設立 : 1993年
代表者 : Saif Humaid Al Falasi
事業内容 : 石油・天然ガスの開発・生産、石油製品の製造・販売など
ウェブサイト : https://www.enoc.com/en/
     
会社名 : BESIX
所在地 : ベルギー・ブリュッセル
設立 : 1909年
代表者 : Pierre SIRONVAL
事業内容 : 建設事業・不動産開発事業・公共施設運営
ウェブサイト : https://www.besix.com/

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