2023年
トレーサビリティ管理プラットフォームを活用した日本版DPPの対応を想定するシミュレーションの開始について
2023/05/17
丸紅株式会社
丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、ジャパン・サーキュラー・エコノミー・パートナーシップ(以下、「J-CEP」※1)と共同で、オランダのCircularise B.V. (以下、「サーキュライズ社」)が開発するパブリックブロックチェーンを使用したトレーサビリティ管理プラットフォーム(以下、「本プラットフォーム」)を活用し、欧州で導入が検討されているデジタル製品パスポート(以下、「DPP」)を日本市場へ導入した際の対応を想定したシミュレーション(以下、「本プロジェクト」)を開始します。
DPPとは、QRコード等をデバイスで読み取ることで製品のサステナビリティ情報を確認できる電子パスポートです。DPPの導入により、バリューチェーンを通じて資源循環経済に貢献するサステナブルな製品設計の推進、および資源調達の透明性の向上が期待されます。
本プロジェクトでは、J-CEPにて取り組むペットボトルキャップをプラスチック製品に再生する取り組みと連動して、本プラットフォームを使用した最終プラスチック製品のDPPを作成します。
丸紅は、本プラットフォームを日本、及びアジアの化学品市場向けに展開することを目指し、2021年2月にサーキュライズ社と業務提携契約を締結し、実証実験を重ねてきました。また、J-CEPが2023年3月に立ち上げた「デジタル製品パスポート研究会」にメンバーとして参加しています。
本プロジェクトを通じて、システム運用における課題の把握、原材料から最終製品までの情報追跡や「Smart Questioning」技術(※2)を用いた情報の選択的開示・共有の体験等のシミュレーションを行います。また、本プラットフォームと他システムやプラットフォームとの連携、および、特定の管理者による承認が必要なプライベートブロックチェーンや管理主体が複数の団体であるコンソーシアムブロックチェーンとの連携も模索していきます。
丸紅は、本プロジェクトを通じて、未だ概念的であるDPPの具体的なイメージをJ-CEP加盟企業と共有することで、日本における本プラットフォームを活用したDPPの社会実装を目指し、資源循環経済の実現に貢献していきます。
※1:持続可能な社会の実現を目指す企業等が、住民・行政・大学等と連携して、資源循環経済の推進に取り組む新事業共創パートナーシップ。2023年5月8日時点で49社、8団体が加盟。
※2:「Smart Questioning」とは、ゼロ知識証明(暗号学において、ある知識を持っていることを、その知識に関する何の情報も明らかにすることなく証明する手法のこと)をベースに、サーキュライズ社が独自開発した技術で、情報の選択的・限定的な開示を可能にするもの。
<J-CEP 概要> | ||
正式名称 | : | ジャパン・サーキュラー・エコノミー・パートナーシップ |
加盟企業数 | : | 49社、8団体(2023年5月8日時点) |
設立 | : | 2021年10月 |
事業内容 | : | 資源循環経済の推進に取り組む産官学民連携の新事業共創パートナーシップ |
ホームページ | : | https://www.j-cep.com/ |
<サーキュライズ社 概要> | ||
会社名 | : | Circularise B.V.(サーキュライズ) |
本社所在地 | : | Wilhelmina van Pruisenweg 35, 2595 AN, Den Haag, Netherlands |
設立 | : | 2016年7月 |
事業内容 | : | トレーサビリティ管理プラットフォームの開発 |
ホームページ | : | https://www.circularise.com/ |
以 上