2023年
もみ殻炭の製造・販売に係るプロスとの業務提携について
2023/04/17
丸紅株式会社
丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、精米の生産工程で発生するもみ殻を炭化させた「もみ殻炭」の日本最大級の生産者である有限会社プロス(以下、「プロス」)と、もみ殻炭の製造販売を含む業務提携に関する基本合意書(以下、「本契約」)を締結しました。丸紅は、プロスの生産能力の増強に協力し、生産されたもみ殻炭を各種用途向けに拡販します。また、農地などでの施用用途向けの販売においては、地中への炭素貯留(固定)によりカーボンネガティブ(*1)を実現し、製造や輸送時のCO2排出量をオフセットすることが可能なカーボンクレジットの創出も目指します。
もみ殻は、全世界で年間約1億4千万トン排出されており、有効活用されずに廃棄・焼却処理され、環境課題となっているケースがあります。一方、もみ殻炭は炭の内部に多数の微細孔があり、保温・保水・吸湿・脱臭・土壌改良など様々な機能を発揮するため、製鉄・製鋼用保温材や育苗・園芸培土の構成材用には欠かせず、土壌改良材用にも好んで用いられる他、バイオ炭の一種として、近年では工業用のバイオ原料としても注目されています。
丸紅は、もみ殻炭の製造販売において15年以上の実績があり、各用途に応じた品質調整・維持管理手法などのノウハウを蓄積しているプロスに対し、秋田工場の製造設備更新に協力することに加え、各顧客の要請に応じて国内外でのもみ殻炭生産能力の更なる増強を検討し、環境課題の解決や土壌改良などコベネフィット(*2)にも繋がる良質なカーボンクレジットの創出に寄与します。また、もみ殻に限らず、未活用のバイオマスを原料とする各種バイオ炭を活用して創出したクレジットによって、化学品等の商材をカーボンオフセットする等、効率的な循環経済の構築に向けた取組みを積極的に推進します。
(*1)排出される温室効果ガスよりも吸収する温室効果ガスが多いこと。米が成長する際に大気から吸収したCO2由来の炭素がもみ殻内に残り、もみ殻を炭の状態で地中に埋設することで、大気中のCO2を地中に固定することができ、米の成長段階や炭の製造時に排出したCO2よりも吸収・固定したCO2の方が多くなる。
(*2)環境行動に伴う副次的・間接的・相乗的な便益のこと。
<プロス> | ||
会社名 | : | 有限会社プロス |
本社所在地 | : | 長野県伊那市高遠町東高遠1658-1 |
設立 | : | 2001年 |
代表者 | : | 中島 伸二郎 |
事業内容 | : | 炭化物などの製造販売 もみ殻炭製造拠点(長野、秋田、新潟) |
ホームページ | : | https://eco-pros.co.jp/ |
以 上