2023年

石狩市におけるオンデマンド交通の社会実装に向けた実証運行について

2023/09/01
丸紅株式会社

丸紅は、国土交通省の「地域交通共創モデル実証プロジェクト」の枠組みを活用し、2023年9月1日から2024年3月迄の7か月間、北海道石狩市において、社会実装に向けたオンデマンド交通の実証運行を実施します。

石狩市は、札幌市に隣接し、重要な港湾である石狩湾新港と、その後背地に総面積約3,000haの工業流通団地である石狩湾新港地域を抱え、北海道における産業・物流に不可欠な拠点機能を担っています。現在、石狩湾新港地域には700社を超える企業が立地し、日中は約2万人の就業者が働いています。その通勤手段における公共交通の利用率は全体の2%弱に留まり、自家用車(約68%)と立地企業が個別に手配する自社バス(約30%)が主体となっており、新たな公共交通サービスの導入が課題となっていました。また市街地においても路線バス利用者は減少傾向にあり、便数も減少しています。

オンデマンド交通はIoT、AI技術を活用し、タクシーの利便性と路線バスの効率性を兼ね備えた新しい交通手段として近年注目を浴びている交通サービスであり、全国各地の自治体、交通事業者において導入、もしくは導入に向けた実証実験が行われています。

丸紅は、2022年10月から2023年3月までの6か月間、北海道石狩市において石狩湾新港地域への通勤を目的とした「通勤オンデマンド交通」と、市内の移動を目的とした「市内オンデマンド交通」の二つのサービスの実証を行いました。利用者からは、「通勤時間が大幅に短縮された」「土曜日も日曜日も運行してほしい」「『いつモ』があったから移動ができた」などの声が寄せられ、通勤・市内オンデマンド交通ともに利用者の約90%以上から「満足している」との回答を得ました。この結果を踏まえ、今回の実証運行では運行日や運行時間、対象エリア、便数、対象車両数を拡大し、オンデマンド交通を提供します。

「地域交通共創モデル実証プロジェクト」は、交通を地域のくらしと一体として捉え、地域公共交通の維持・活性化を目的として複数の主体が連携して行う取り組みです。丸紅は、利用者となる石狩市民、石狩湾新港地域の就業者のニーズに応えるべく、地域のショッピングモールや医療施設、高齢者の安心・安全な移動環境の創出を担う地域の事業者と共創プラットフォームを形成し、地域に根差した持続可能な交通サービス導入を目指します。

【サービス名】
「いつモ」
サービスのコンセプトである「いつでも つながる モビリティ」の頭文字をとって名付けました。

【運行内容】
実証運行では石狩湾新港地域への通勤を目的とした「通勤オンデマンド交通」と、市内の移動を目的とした「市内オンデマンド交通」の二つのサービスを実施します。いずれも同一の「いつモアプリ」から予約・利用することができます(※)。
(※)市内オンデマンド交通のみ電話予約も可。

【各サービスの概要】

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<関連リリース>
2022年9月29日 
石狩市におけるオンデマンド交通実証運行について
https://www.marubeni.com/jp/news/2022/release/00072.html

以 上

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