2021年
英国Vertical Aerospace社とのエアモビリティ実装化に向けた業務提携について
~サステナブルな空の移動がより身近に~
2021/09/24
丸紅株式会社
丸紅株式会社(以下、「丸紅」)及び子会社である丸紅エアロスペース株式会社は、電動垂直離着陸機(*1)(electric Vertical Take-Off and Landing/以下、「eVTOL」)の開発を進める英国Vertical Aerospace Group Ltd.(バーティカル エアロスペース)(以下、「Vertical Aerospace社」)と、エアモビリティ(*2)分野における新規事業の創出を目的として、日本国内における市場調査や事業参画検討の推進を、共同で実施することに関する業務提携契約(以下、「本提携」)を締結しました。
エアモビリティは次世代の移動手段として世界で注目を集めており、2019年末時点での旅客機の運航機数が約2万4千機であるのに対して、エアモビリティの将来的な運航機数は約10万機に達する見込みと言われており、 機体の開発や認証、運航に関わるルール作りが欧米を中心に急速に進められています。日本でも、政府が発表した「空の移動革命に向けたロードマップ」において、2023年以降に「エアモビリティ」によるヒトやモノの輸送の商業化が目標として掲げられており、注目が高まっています。
エアモビリティで使用されるeVTOLは電動であり、温室効果ガスの排出が化石燃料を使用する従来の航空機と比較して格段に少なく、航空業界における気候変動対策に大きく寄与すると考えられます。
Vertical Aerospace社は、英国政府からの支援を受け、欧州航空認証機関との連携や世界トップ企業との業務提携により、eVTOLの開発を進めています。また、SPAC(特別買収目的会社)との合併による米国での上場計画や、エアライン・航空機リース会社からの最大1,000機の受注実績があることから、大きな注目を集めています。
丸紅は、航空業界におけるネットワークや多角的な事業活動を通じて培ったノウハウを活用し、運航に必要なエコシステム形成など日本でのエアモビリティの実装に向けた取り組みをVertical Aerospace社と連携して推進し、空の移動がより安全で身近になる社会を創造すると同時に、低炭素化・脱炭素化を含む気候変動対策に貢献します。
【本提携の概要】
・日本国内における市場調査
・機体認証に関する課題調査、関係省庁との連携
・運航サービスの実現に必要となる離発着ポート等インフラ構築に関する調査、関係各社との連携
・社会受容性の向上・醸成に寄与する取り組み
(*1)電動垂直離着陸機 :垂直に離着陸が可能な電動航空機。
(*2)エアモビリティ :身近で手軽な空の移動手段。「電動」、「自動(操縦)」、「垂直離着陸」が1つのイメージだが、必ずしもこれらだけに限定されず、内燃機関とのハイブリッドや有人操縦、水平離着陸のものも開発されている。将来的には高度な自動飛行システムによりヒューマンエラーのない安全な自動操縦が実現される見込み。垂直に離発着できるため点から点の移動が可能でインフラがコンパクト。
【Vertical Aerospace社製eVTOL飛行イメージ】
【Vertical Aerospace社 概要】 | |
会社名 | Vertical Aerospace Group Ltd. |
所在地 | 英国 |
創業 | 2016年 |
Founder & CEO | Stephen Fitzpatrick |
事業内容 | eVTOLの開発・製造・販売 |
Webサイト | https://vertical-aerospace.com/about-us https://www.youtube.com/watch?v=dOhM9xlwOKE |
【Vertical Aerospace社 開発機体 概要】 | |
機種名 | VA-X4(量産型機) |
型式 | 2024年 欧州航空安全機関(EASA)より承認取得予定 |
スペック | 5名乗り(パイロット1名含む)※将来的に遠隔・自律飛行へ移行 航続距離 :100マイル(約161km)超 最大速度 :202 mph (約325km/h) ※東京駅 ⇔ 成田空港 を約14分で移動 |
以 上