2023年

ポルトガル初のグリーン水素注入実証事業について

2023/03/17
丸紅株式会社

丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、ポルトガル共和国(以下、「ポルトガル」)のガス配送において7割超のシェアを持つFloene社(丸紅は東邦ガスと共同で22.5%出資)を通じ、ポルトガルで初めて、グリーン水素を既存の天然ガス配送ネットワークに注入する実証事業(以下、「本実証」)を開始しました。

【サイト所在地のリスボン近郊セイシャル市にて開催された記念式典の様子】 【サイト所在地のリスボン近郊セイシャル市にて開催された記念式典の様子】

(前方)左から、Nuno Nascimento氏(Floene社Head of Strategy and Energy Transition)、
ポルトガルのAntónio Costa首相、Paulo Silvaセイシャル市長、Duarte Cordeiro環境・気候変動大臣

本実証は、太陽光発電由来の電力を使って地場企業が製造したグリーン水素(※1)を、Floene社が新設した水素配送パイプライン経由で、既存の天然ガス配送パイプラインに注入し、民生・商業・産業顧客約80箇所に配送するものです。ポルトガルの国家水素戦略において、政府が2030年までにガス配送ネットワークへ10~15%の水素注入することを目標としている中で、本実証により2年間で最大20%まで水素の注入率を高めていきます。

丸紅は、中期経営戦略 「GC2024」においてグリーン戦略を基本方針の一つとしており、「グリーンのトップランナー」となることを目標として掲げています。その中で、丸紅はチリにおいてもグリーン水素注入実証事業を行っており(※2)、今後もポルトガル、チリでの実証を通じて、グリーン水素やバイオメタン等の再生可能ガスを活用した脱炭素化・エネルギー転換を推進していきます。

(※1)再生可能エネルギーで発電した電力を用いて、水を電解装置によって酸素と水素に分解し抽出されたもの。
(※2)2022年12月16日「チリGasvalpo社におけるグリーン水素実証事業について」
https://www.marubeni.com/jp/news/2022/info/00024.html

<Floene社概要>
会社名 : Floene Energias, S.A.
(2022年10月にGalp Gás Natural Distribuição, S.A.から商号変更)
代表者 : Gabriel Sousa
所在地 : ポルトガル・リスボン
事業内容 : ガス配送事業
配送先数 : 約113万世帯・事業所
導管総延長 : 13,498km
配送量 : 1.7bcm/年
<Floene社のガス配送エリア> <Floene社のガス配送エリア>

以 上

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