2022年

インドネシアにおける石炭火力発電所の温室効果ガス削減に向けた取り組みについて
~エネルギー・トランジション・メカニズム活用に基づく事業期間短縮の検討~

2022/11/14
丸紅株式会社

丸紅株式会社(以下、「丸紅」)が32.5% 出資し、インドネシア共和国(以下、「インドネシア」)にてチレボン1石炭火力発電所(以下、「チレボン1」)を運営するPT. Cirebon Electric Power(以下、「CEP」)は、アジア開発銀行(Asian Development Bank:以下、「ADB」)、インドネシア投資公社(Indonesia Investment Authority:以下、「INA」)、ならびにインドネシア国有電力公社(PT. PLN (Persero) :以下、「PLN」)と、ADBが主導するエネルギー・トランジション・メカニズム(ETM)活用に基づくチレボン1の事業期間短縮に向けた相互協力に関する覚書(以下、「本覚書」)を2022年11月14日に締結しました。

インドネシア・バリ島にて開催されるG20サミットの関連イベントとして、本覚書の締結式典が開かれ、ADB浅川雅嗣総裁、INA リダ・ウィラクスマCEO、PLNダルワマン・プラソジョ社長、ならびにCEP 竹内久博社長が出席、ETMを活用したチレボン1の事業期間短縮、および温室効果ガス排出量削減の実現に向けた協議を進めていくことを確認しました。

ETMはADBが主導する、石炭火力発電からクリーンなエネルギーへの移行支援を実現する画期的なファイナンス手法であり、日本政府も無償資金の提供を表明しています。今後4社で融資条件や代替電源の手配を含めた事業期間短縮による影響緩和策等、諸条件に合意できた場合、チレボン1はETMを採用した石炭火力発電所の事業期間短縮を図る第一号案件となる見込みです。

インドネシア政府は、2030年までに温室効果ガス排出量の31.89%削減、および2060年のネットゼロ実現を目標として掲げています。丸紅は、2021年3月に気候変動長期ビジョンを策定、中期経営戦略「GC2024」においてもグリーン戦略を企業価値向上に向けた基本方針の一つと位置付けています。既存石炭火力発電所における脱・減炭素の推進を通じて、当社グループの脱炭素プロセスを加速させグリーン化を推進すると共に、インドネシアの脱炭素化に寄与していきます。

<ADB概要>
銀行名 : Asian Development Bank
本社所在地 : フィリピン共和国、マニラ
設立 : 1966年
代表者 : 浅川 雅嗣(総裁)
事業内容 : 金融業
ホームページ : https://www.adb.org/
     
<INA概要>
会社名 : Indonesia Investment Authority
本社所在地 : インドネシア共和国、ジャカルタ
設立 : 2021年
代表者 : リダ・ウィラクスマ(CEO)
事業内容 : 金融業
ホームページ : https://www.ina.go.id/en
     
<PLN概要>
会社名 : PT. PLN (Persero)
本社所在地 : インドネシア共和国、ジャカルタ
設立 : 1945年
代表者 : ダルワマン・プラソジョ(President Director)
事業内容 : 発電、送配電事業
ホームページ : https://web.pln.co.id/
     
<CEP概要>
会社名 : PT. Cirebon Electric Power
本社所在地 インドネシア共和国、ジャカルタ
設立 2007年
代表者 竹内 久博(President Director)
事業内容 発電事業
ホームページ https://www.cirebonpower.co.id/
     
<チレボン1石炭火力発電所概要>
所在地 : インドネシア共和国、ジャワ島西部チレボン地区
(ジャカルタ東方約250km)
発電容量 : 660MW (net)
商業運転開始 : 2012年7月
売電先 : PT. PLN (Persero)
売電期間 : 30年間

<関連プレスリリース>
・2021年3月9日
『気候変動長期ビジョン』 ~温室効果ガス排出のネットゼロに向けて~
https://www.marubeni.com/jp/news/2021/release/00022.html

以 上

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