2022年
インドネシア国有石油会社(プルタミナ社)との覚書締結について
2022/02/17
丸紅株式会社
丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、2022年2月8日に、インドネシア国有石油会社(PT Pertamina (Persero)/以下、「プルタミナ社」)とインドネシア共和国(以下、「インドネシア」)における脱炭素事業の共同開発に関する覚書(以下、「本覚書」)を締結しました。
地球温暖化を背景として気候変動対策の重要性が世界的に高まる中、温室効果ガス(以下、「GHG」)排出量の削減は喫緊の課題となっています。このような状況下で、両社はCO2の回収・有効利用・貯蔵(Carbon dioxide Capture, Utilization & Storage/以下、「CCUS」)事業を、地球温暖化対策の重要な選択肢として推進しています。
本覚書を通じて、両社は、インドネシアにおける丸紅のパルプ製造事業で発生するバイオマス由来排出ガスからのCO2回収・貯蔵(Bio-Energy with Carbon Capture and Storage(BECCS))事業(*1)や、排出権の創出、バイオマス燃料の製造事業など、幅広い脱炭素事業の共同開発に取り組みます。
プルタミナ社は、2030年までにGHG排出量を2010年比で30%削減すると共に、2026年までに10.2ギガワット相当の再生可能エネルギーを開発するなど、インドネシア政府が掲げる2060年カーボンニュートラルの目標(*2)に貢献していく方針を掲げています。
丸紅は、2021年3月に策定した気候変動長期ビジョンに基づき、世界の気候変動対策への中長期的な貢献を果たすべく、CCUS事業の開発を通じて地球温暖化対策への取り組みを強化すると共に、プルタミナ社との積極的な事業展開を通じて、同国の持続可能な経済発展に貢献していきます。
(*1) 丸紅は、1995年に南スマトラ州の製紙用パルプ製造会社、PT Tanjungenim Lestari Pulp & Paper(以下、「TEL社」)に参画したのち、2003年にはTEL社に隣接する植林会社PT Musi Hutan Persada(以下、「MHP社」)への出資を行い、MHP社の原木を主原料とした環境負荷の低いパルプ製造を実現してきました。TEL社におけるBECCS事業の検討は、パルプ製造時のカーボンネガティブを目指す新しい取り組みとなります。
(*2) インドネシアは、2021年7月、2060年のカーボンニュートラル達成を含めた長期脱炭素戦略を国連気候変動枠組条約(UNFCC)事務局に提出し、経済成長と脱炭素の両立を推進していくことを打ち出しています。
<各社概要> | ||
会社名 | : | PT Pertamina (Persero) |
所在地 | : | インドネシア共和国、ジャカルタ |
代表者 | : | Nicke Widyawati (President Director) |
設立 | : | 1968年 |
資本金 | : | 約160億ドル |
事業内容 | : | 石油・天然ガス資源の開発 |
会社名 | : | PT Tanjungenim Lestari Pulp & Paper |
所在地 | : | (本社)インドネシア共和国、ジャカルタ |
(工場)南スマトラ州、ムアラエニム県 | ||
代表者 | : | 守安 裕之 |
設立 | : | 1990年(商業生産開始 2000年) |
事業内容 | : | MHP社から供給されるユーカリ植林木を主原料とした製紙用パルプ製造・販売 |
会社名 | : | PT Musi Hutan Persada |
所在地 | : | インドネシア共和国、南スマトラ州、ムアラエニム県 |
代表者 | : | 中林 靖治 |
設立 | : | 1991年 |
事業内容 | : | ユーカリ植林事業及び原木の供給 |
・2021年3月9日
『気候変動長期ビジョン』 ~温室効果ガス排出のネットゼロに向けて~
https://www.marubeni.com/jp/news/2021/release/00022.html
<植林・パルプ製造事業>
以 上