社会顧客に対する責任

食の安全・安心に関する取り組み方針

丸紅グループでは食料事業において、多様化する時代のニーズに対応した幅広い商品を供給しています。また、一部の事業においては、製造・加工施設を有することで、原材料調達から消費者の皆様に製品やサービスが届くところまで、幅広いバリューチェーンが形成されており、「食の安全・安心」に貢献するとともに、機能性に優れた食品を取り扱うことにより、栄養問題にも取り組んでいきます。

食の安全・安心確保に向けたコンプライアンス体制

丸紅は、公益社団法人日本輸入食品安全推進協会や公益社団法人日本食品衛生協会に加入して業界動向の把握に努めるとともに、技術面では2004年より外部専門機関と提携し、食品の安全・衛生管理に関するノウハウの蓄積を行っています。特に海外から輸入する農畜水産物・加工食品の安全については、情報収集や安全確認を自ら行うことに加え、商品特性やリスクによっては、外部の専門家による現地取引先での工場調査も実施しております。
また、万一、食の安全に関わる事故等が発生した場合には、関係官庁や取引先と連絡を取り、即座に対応策を取れる体制を整えています。こうした取り組みを通じて、食の安全に対する意識を海外の取引先にも広め、サプライチェーンにおける安全対策の向上につなげています。

仕入先のリスク管理体制

当社は、食品について「消費者の健康の保護」「食品の安全性と品質の確保」を最重要課題と位置付けています。そのため食の安全の確保および食品のサプライチェーン管理として、自社作成の管理フォーム「仕入先チェックシート」を用いてリスク低減に努めています。具体的には、一定条件の仕入先を対象に、関連する法令や食品の安全性、引渡し不履行(ノンデリ)、人権侵害・環境等の観点でリスクを洗い出します。

仕入先チェックシート提出件数

2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
41件 29件 21件 49件

外部専門機関による食品工場調査

世界中から様々な食品や穀物を輸入する際には、輸入先の食品工場にも一定の品質と衛生管理レベルを求めます。新しく取引を始める際には、当社が業務委託している外部専門機関の調査員を食品工場に派遣し、品質や衛生管理等に関して、多数のチェックポイントから成る調査を実施しています。合格基準に満たない場合は、指摘事項を改善し、再調査で合格するまで取引が開始できない仕組みとなっています。
その後も2~3 年ごとに定期調査を実施するほか、製造ライン・製造方法を変更した場合や当社の基準を超えるクレームが発生した場合にも調査を行うなど、食の安全に注力しています。

食品工場調査実績

  2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
国内工場 25件 32件 27件 16件
海外工場 11件 17件 16件 16件
合計 36件 49件 43件 32件

農産物の残留農薬リスク管理、トレーサビリティー管理体制

農産物に使用される農薬の残留リスク低減措置は、重要項目の一つです。輸入農産物が食品衛生法の定める農薬残留基準を超過しないように取引開始前に調査を行い、社内で承認を得ています。
調査には「農産物トレーサビリティーシート」を用いており、農家と使用農薬の特定 、周辺圃場の状況(栽培作物、使用農薬の把握等)の現地調査、サンプルの残留農薬一斉検査等を実施します。その結果を当社が業務委託する農薬専門家が検証し、残留農薬リスクが低いことを確認した上で取引を開始しています。

農産物トレーサビリティーシート提出件数

2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
32件 11件 6件 13件

食の安全・安心確保に向けた研修

食料本部では教育・情報共有を徹底するために、新たに配属された全ての社員を対象にしたグループ内研修を年2回行うほか、グループ会社とのグループコンプライアンス連絡会を四半期ごとに開催しています。また、輸入食品の安全性の確保等、食の安全に関わる課題やテーマを選び、年2回講習会を開催しています。2019年12月は、外部の有識者を招いて改正食品衛生法についての講習会を開催しました。講習会には、グループ会社や取引先にも参加を呼びかけ、食の安全に対する意識向上に努めています。

食品安全関連のイニシアチブ、協会等への参加

丸紅は、安心・安全な食品・食料の供給および品質管理機能の維持・向上を目指し、情報収集や意見交換等を目的に、グループ会社を通じて以下の外部関係団体に所属しています。

日本食品添加物協会

日本食品添加物協会は、日本国内で食品添加物を製造、輸入、販売、使用する企業及び団体によって組織されています。1982年10月、日本食品添加物団体連合会を母体に、新加入者を得て全国的な組織としてスタートしました。
日本食品添加物協会は、厚生労働省、その他関係官庁との連絡指導のもとに、会員に対しては食品添加物の製造、販売、使用についての正しい知識の普及をはかり、一般消費者に対しては、安全性と有用性についての理解を求める活動を行うと同時に、食品関連業界の健全な発展と、一般消費者の食生活、公衆衛生の向上に寄与することを目的として設立されました。
丸紅グループは、日本食品添加物協会を通じて、食品添加物の安全性や機能等に関する情報収集を行うとともに、食品添加物の表示方法や法解釈等に関する助言を得ながら、適切に事業に取り組んでいます。

日本食品添加物協会

全日本コーヒー公正取引協議会

全日本コーヒー公正取引協議会(以下「コーヒー公取協」)は、 一般消費者に「レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒー」製品の購入に資するよう、「レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約、同施行規則」を策定し、公正取引委員会の認定を1991年11月13日に受け、1991年11月27日に官報に告示され、1993年5月28日から完全施行となりました。
コーヒー公取協は、1991年11月29日に、団体設立趣旨に賛同するコーヒー関係事業者を会員とする任意団体として発足し、コーヒー製品の適正表示に努めています。
丸紅グループは「全日本コーヒー公正取引協議会」を通じて、コーヒーの表示等に関するアドバイスを受けています。

全日本コーヒー公正取引協議会

全国清涼飲料連合会

全国清涼飲料連合会は、共益と公益を優先する業界の代表である団体として、 清涼飲料水製造・販売・関連事業者の法令遵守徹底、会員と行政との間で円滑な連携活動の推進、CSRの推進・支援、指導、清涼飲料水の健全な消費促進、清涼飲料水に関する知識の啓発・普及を目的として事業を行っています。
丸紅グループは「全国清涼飲料連合会」を通じて、飲料の表示や品質管理等に関するアドバイスを受けています。

全国清涼飲料連合会

日本清涼飲料研究会

日本清涼飲料研究会は、1992年に清涼飲料技術者・研究者の皆様に情報交換と交流の場を提供し、技術面での革新とレベルアップを目的に発足しました。清涼飲料業界が公共の利益と調和のとれた発展を続けるために技術面から支えるべく活動しています。
丸紅グループは「日本清涼飲料研究会」を通じて、飲料の表示や品質管理等に関するアドバイスを受けています。

日本清涼飲料研究会

機能性素材・食品に対する取り組み

食の安全・安心に関する取り組みの具体例として、グループ会社の東洋精糖株式会社を通じ、様々なタイプの砂糖製品に加え、食品、飲料、サプリメントおよび化粧品への利用が可能なルチン、へスペリジン等の機能性素材製品の製造・販売に取り組んでいます。
独自の酵素処理技術と蓄積されたノウハウを最大限に活かして新規商材の開発を進めるとともに、これら機能性素材製品の販売を通じて、栄養問題に取り組んでいきます。

ルチンに対する取り組みはこちら
ヘスペリジンに対する取り組みはこちら

食品廃棄物のリサイクルや使用資源の削減に向けたビジネスパートナーとの協働

丸紅グループは、循環型社会の実現を目指し、ビジネスパートナー(排出者、加工者、需要者など)との協働を通じて、食品廃棄物のリサイクルや使用資源の削減を推進しています。
水産物や畜産物の不可食部分、食品製造副産物などから製造されたリサイクルの飼料原料を、配合飼料メーカーに継続的に供給しています。
また、畜産および水産養殖業者が配合飼料を給餌して生産した畜水産品を、丸紅グループの販路を通じて一般消費者に販売しています。これら一連の取組みにより、リサイクルループを実現しています。
この他、スーパーやコンビニエンスストア等から排出される事業系の廃食用油を回収し、これを原料とする精製油脂を、樹脂や塗料、石鹸などの原料として化学工業メーカーに供給する取引も行っています。