

丸紅のDXを支える「Digital Experts」
デジタルの専門家が集結し領域横断的に事業を推進
CHECK POINT
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丸紅グループのデジタル変革を支援する「Digital Experts」
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アプリ開発の内製化により柔軟かつスピーディなDX支援を実現
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異なる領域の専門家が集まり主体的に丸紅の事業へコミット
丸紅の子会社としてデジタル変革を支援
──Digital Experts株式会社はデジタル・テクノロジーの活用を専門とする丸紅の子会社ですが、どういった経緯で設立されることになったのでしょうか。
阿部 これまでも丸紅のなかではデジタル・イノベーション部がデジタルを使ったビジネスの変革に注力していたのですが、さまざまなプロジェクトに取り組むにあたり、より開発に特化したチームが必要でした。外部ベンダーに発注するのではなく内製化することでスピード感や柔軟性を上げるために、開発を担うチームとして設立されたのがDigital Expertsです。
原田 実務においては、デジタル・イノベーション部と並走しながらプロジェクトへ参画することが多いです。体制としては小規模なアジャイル開発を得意としており、各プロジェクト1〜10名のチームを組みながら現在は20〜30程度のプロジェクトに取り組んでいますね。
──具体的にはどんなプロジェクトを担当されているのでしょうか。
但馬 私はもともと丸紅が海外で展開していたサービスを支援するかたちでAIを活用したインフラの破損予測に取り組んでおり、海外のデータサイエンティストと密に連携をとりながら開発を進めています。
後藤 ぼくは太陽光発電の領域でAIを使った分析や予測に取り組んでいます。ほかのメンバーのなかには企業や自治体向けの車両予約システムの開発を行うものもいますし、非常に幅広い領域のプロジェクトに関わっていますね。
岡本 ビジネスサイドの連携やヒアリングなどコンサルティング業務をデジタル・イノベーション部が担当し、私たちが開発や実装を担うケースももちろん多いのですが、その役割は厳密に切り分けられているわけではありません。私たちが積極的に営業部や顧客の方々と直接やりとりすることも多いですし、組織としては分かれているものの、プロジェクト推進においては適材適所な体制を組んでいます。
役割を超え主体的に事業へ関われる文化
──一般的な開発会社より、関わる業務の領域も広そうですね。
但馬 柔軟に動けることはやりがいでもありますね。丸紅がもつドメイン知識を活用できることや、商社の文化が共有されていることは、ほかのベンダーにはない強みにもなっていると感じます。
後藤 Digital ExpertsのなかだけでもAIやソフトウェア開発、デザインなどさまざまな専門をもつメンバーが揃っていて、技術ドリブンではなく常に課題ドリブンで最適な手段を選択できることがDigital Expertsの強みかもしれません。
岡本 ほかのITベンダーと比べても、スキルレベルは非常に高いと思います。私自身、フリーランスとしていくつかの会社と働いた経験があるのですが、Digital Expertsはそれぞれが専門領域をもっているだけでなく、基礎的なスキルレベルも高いので個々の裁量も大きくなっています。
言われたことをやるだけの人はいませんし、主体的に提案することが当たり前になっている。それぞれが事業に深く関わっているからこそ、社内では自分が関わっていないプロジェクトに対してもアドバイスや提案を行ったり知見を共有したりすることも多いです。
阿部 自由に発言できる環境がありますよね。それぞれの裁量も大きいし、間違ったことを言っても頭ごなしに否定されることがない。だからこそ、誰もが主体的にプロジェクトへ取り組める環境が生まれているのかもしれません。
さらに専門性を強化し丸紅グループの成長に貢献
──今後はますます丸紅グループとの連携が強まっていきそうです。
原田 Digital Expertsは丸紅グループのデジタル革新の先導をミッションとして掲げています。すでにさまざまなプロジェクトに取り組んではいますが、丸紅グループが手がける事業はかなり広範ですし、私たちが担当できる領域もさらに拡げていきたいと考えています。
後藤 スキルの面でも、それぞれが異なる分野へ積極的に挑戦しながら新たな知識を吸収していかなければいけませんね。もちろん、ただスキルを高めていくだけではなく、きちんと丸紅グループの収益性を高めていくことに貢献できたらと思っています。
阿部 多くのプロジェクトに関わるなかでリソースが不足してしまうこともあるので、Digital Expertsとしては今後1〜2年で人財不足を解消しながら組織体制も強化していきたいですね。
但馬 学習意欲が高い方や好奇心の強い方がたくさん入ってきてくれるとうれしいです。私たちは課題ドリブンで事業に取り組むのでときには未知の技術をその都度学習していく必要がありますし、B2BかB2Cかを問わずさまざまな領域の事業に取り組むので、多様な課題や事業に興味をもてる人にとっては非常に刺激的な環境だと思っています。
私自身、大学に通いながら働いていますし、自由な働き方ができることもDigital Expertsの魅力のひとつです。なかには地方からリモートで働いているメンバーもいますし、各々の専門性を活かしながら自由に働ける環境は貴重なものだと思いますし、さまざまな専門をもつメンバーが増えていくことで、丸紅グループ全体へ貢献していけたらと考えています。