人材育成・活用働き方改革

既存の枠組みを超える

常に変化する社会・顧客のニーズを掴み、時代に見合ったソリューションつまりは新たな商流を創造するための働き方を推進するため、2018年度より、「人材」・「仕掛け」・「時間」の観点から、様々な施策に取り組んでいます。

「人材」

これからの丸紅を担う人材には、ひとつの商品分野のプロであるだけではなく、商品軸を超えて、社会や顧客の課題を多面的に把握する力と、丸紅グループが有する様々なビジネス基盤、いわばプラットフォームを最大限に活用して、そのソリューションを想像する発想力が必要です。そこで、こうした人材をリーダーとして育成するために、「丸紅アカデミア」を設立するとともに、「社外人材交流プログラム」を開始しました。

「丸紅アカデミア」は、世界中の丸紅グループの社員の中から、グローバルで多様なキャリアと個性をもつ人材を集め、イノベーションを思考・議論する場です。徹底した思考と議論から、実際にイノベーションを創り出すことを目指します。

「社外人材交流プログラム」は、丸紅の将来の経営幹部候補社員を対象に、金融、コンサルティングファーム、メーカーなど各業界のトップ企業へ数年間派遣し、実戦のなかで成果を追求するプログラムです。社外におけるネットワークを構築するだけでなく、丸紅グループを外から見ることで今まで提供できていなかった価値・機能を発見し、新たな事業展開に結びつけることができる人材の育成を促進します。

「仕掛け」

商品縦割りの組織を超えてイノベーション創出を促進する仕掛けとして、丸紅グループの事業資産・ビジネスモデルを見える化する「ビジネスモデルキャンバス」を推進します。
さらに、新しいアイディアを実現に導くために、「ビジネスプランコンテスト」の実施を予定しています。優れた企画については資金や人材などのリソースを提供し、実際にスタートアップさせます。

「時間」

いくら「人材」と「仕掛け」が揃っていても、そのための時間がなければ新しいことには取り組めません。そこで、丸紅では「業務改善プロジェクト」と「15%ルール」をスタートしました。
「業務改善プロジェクト」では、社内の提出資料の削減など、社内業務の全面的見直しを行います。
「15%ルール」は、社員一人ひとりが、丸紅グループのネットワーク、ビジネスモデル、ノウハウ、人材などを活用し、社会・顧客に対し、新しいソリューションを探求、発案しやすい環境をつくるため、社員個人の意思によって就業時間の最大15%を目安として、丸紅グループの価値向上につながるような事業の創出に向けた活動に充てることができるようにします。

また、朝食支給や早朝の時間外勤務手当の増額により、朝型勤務を奨励するなどし、効率的な時間の使い方を促進し、生産性の向上を追求しています。

社員の健康増進に向けた取組

基本方針

丸紅グループは、「グローバルの中で勝ち抜ける強い人材の登用・育成」を人材戦略の基本方針の一つに掲げています。心身の健康はその「強い人材」の根幹を成すものであり、社員の健康の保持・増進への投資は当社の持続的成長に不可欠なものです。
変化のスピードが早く、不透明な経営環境下、仕事はこれまで以上に高度化・複雑化するなか、社員が本来のパフォーマンスを発揮するためには、社員が安心して働ける環境を整備し、社員自身による健康保持・増進の取り組みを会社が支援することが重要です。社員の健康保持・増進を重要な経営課題として認識し、以下の施策を実施しています。

健康管理推進体制
  • 保健師を採用して、保健指導を強化(2008)
  • 管理栄養士を採用して、保健指導を強化(2010)
  • 3者(丸紅健保・産業医・人事部)による年2回の「健康管理事業推進委員会」実施(2013)
メンタルヘルス対策
  • 「EAP(Employee Assistance Program/従業員支援体制)サービス」を導入(2006)
  • 「メンタルヘルスケアマニュアル」を作成・配布(2006)
  • 東京本社診療所精神科の週1枠から2枠への増枠(2006)
がん等疾病・疾患対策
  • ピロリ菌検査の導入(1990年代後半)
  • B型肝炎、C型肝炎検査の導入(1990年代後半)
  • 特定年齢対象の「会社全額負担の人間ドック」の導入(2014)
  • 特定年齢対象の「会社全額負担の脳ドック」導入(2015)
  • 「がん検診費用補助」の拡充(2014)
  • 丸紅健保被保険者・被扶養者対象の「歯科検診(無料)」の導入(2016)

健康管理推進体制

社員の労働安全衛生については、衛生委員会が中心となって活動計画を立て、各種施策を推進しています。委員会は、人事部長が務める委員長のほか、産業医、営業グループおよびコーポレートスタッフグループの人事・労務担当者、従業員組合から構成されています。定期的に開催される委員会では、長時間労働の是正のほか、社員の健康管理に関わる事項が幅広く検討されています。
社員の健康管理を図る施策の一つとして、東京本社・大阪支社に診療所を設置しています。東京本社診療所には、内科・皮膚科・放射線科・精神神経科および歯科を開設し、社員がいつでも気軽に受診できる体制を整えています。また、年1回の定期健康診断も社内診療所で実施し、健康診断の結果に基づき、産業医による指導および保健師・栄養士による保健指導などのフォローアップ体制を整えています。

メンタルヘルス対策

丸紅では東京・大阪各診療所および人事部にメンタルヘルスに関する社内相談窓口を設け、社員本人やその上長などからの相談を受け付けています。加えて、外部EAPサービスとしてカウンセリングの導入もしており、社員やその家族が職場・家族の悩み事など幅広く相談できる体制を整えています。
また、新入社員やライン長、海外赴任者およびその家族向けにもメンタルヘルスケアに関するセッションを実施し、メンタルヘルスケアに関する知識や相談窓口の紹介を行っています。加えて、メンタルヘルスケアに関する知識や相談窓口について記載したメンタルヘルスケアマニュアルをイントラネットにて常時公開しており、社員がメンタルヘルスケアに対する正しい知識を持ち、対策を採ることができるよう社内周知をしています。

がん等疾病・疾患対策

疾病・疾患対策については人事部・丸紅健康保険組合・産業医(社内診療所)の3者が連携し、各種取り組みを実施・推進しています。
がん対策としては、肺がん・大腸がんへの対応だけでなく、入社時にピロリ菌検査を実施して胃がん発生についてのリスク判定を行い、B型肝炎、C型肝炎検査を実施して肝臓がんのリスクを判定しています。加えて、前立腺がんや乳がん、子宮頚がん、前立腺がん検診に対する補助を実施して社員のがんの早期発見を支援しています。
また、35歳以上の社員に対する人間ドック受診費用補助や、35歳・40歳など対象年齢の社員に対しては全額会社負担での人間ドックや脳ドックも実施し、社員の疾患の予防を図っています。

以上のような取り組みを通じて、過去3年間の休業災害度数率(LTIFR: Lost Time Injuries Rate)は、2014年度は0.25、2015年度と2016年度は0.00に減少しました。
また、業務災害については、事故後の対処として、労働安全衛生体制の見直しや職場環境の整備を指導した件は2014年度の2件のみ、その他は階段、廊下等での転倒事故であり、会社として対処が必要となるような事故はありませんでした。過去3年間の発生件数は、2014年度は5件、2015年度は0件、2016年度は4件です。過去3年間の死亡災害の発生件数は、2014年度から2016年度を通じて0件です。

休業災害率は、業務災害のうち、被災により1日以上休業した件数の「度数率」としています(休業災害度数率=休業災害件数/延べ実労働時間×100万)。

健康・安全基準に関する研修

新入社員研修、海外赴任前説明会・家族講習会などにおける産業医による健康管理関連の講演や、新任課長に対するメンタルヘルスケアに関するセッション受講を必須化するなど、社員が健康・安全基準に関する正しい知識を身につける機会を提供しています。

2016年度の開催回数及び参加者数
新入社員研修 海外赴任前説明会 海外赴任前家族講習会 新任課長向け研修
開催数 年1回 年3回 年2回 年2回
参加者数(年間) 約200名 約200名 約100名 約100名

海外赴任者とその家族のためのサポート

海外赴任者本人及びその家族が海外赴任期間を安心して過ごせるよう、会社として以下のようなサポート体制を整えています。

  • 海外赴任前の各種予防接種や赴任前・赴任後の健康診断
  • 赴任前研修会における感染症の予防法、身体の健康や心の健康など、海外での健康管理、情報入手法などに関する産業医の講話
  • 海外赴任中に社員や家族が病気や心身に不調を感じた場合に、いつでも相談できる体制の整備や緊急医療支援サービス会社との提携による医療支援
  • NPO法人「海を越えるケアの手」やセコム株式会社との法人契約による海外駐在時の遠距離介護支援

労働時間管理と休暇取得促進

当社では長時間労働の抑制や休暇取得の推進により、社員の心身の健康維持・増進を図っています。

労働時間管理 “Marubeni Cool & Smart (MaCS) Work Project”

会社・組織・社員皆が「時間は有限な資産である」ことへの意識を高め、これまで以上に効率性や生産性を向上させることで、企業の競争力強化を図るプロジェクト「Marubeni Cool & Smart (MaCS) Work Project」を2015年7月にトライアル開始し、2016年10月より本格導入しました。
本プロジェクトは、20時以降の残業を原則禁止、22時以降の残業を禁止とし、やむを得ず残業が必要な場合は上長が人事部へ申請する仕組みとしています。
MaCS Work Project開始後、社員一人あたりの平均残業時間/月(法定)は、2014年度13.7時間、2015年度12.6時間と、前年度対比1.1時間の減少を実現しています。また、トライアル実施前後の社内アンケートにおいて、「平均退社時間が20時前」と回答した社員が、58%(実施前)から81%(実施後)に増加するなど効果を発揮しています。

休暇取得促進

健康維持・増進、及び心身ともにより良いコンディションで仕事に臨み、質の高い成果を効率的に生み出すことを目的として、全社平均年間12日間の休暇取得目標を掲げています。
また、年次有給休暇の他、オールシーズン特別休暇やファミリーサポート休暇、リチャージ休暇などの当社独自の特別休暇制度も設けており、働く時は集中して働き、休む時は徹底して心身のリフレッシュに努めることを社員一人ひとりが心がけています。

グループ会社における健康と安全

丸紅グループでは、400社以上に及ぶグループ会社が世界各地でビジネスを行っています。それぞれの国や地域の法律や規制、ビジネスの特長にあわせて、丸紅グループは、社員が安全で健康に働くことができる労働環境づくりに継続的に取り組んでいます。
輸入穀物の荷揚げ・保管・輸送に携わるパシフィックグレーンセンター株式会社は、2017年9月で1967年の創業から50年を迎えます。三つの港湾に現場を抱える同社は、日頃から安全衛生活動に取り組んでおり、2016年11月には、同年9月までに6,215日間無事故・無災害を継続している八代支店が、安全衛生の取り組みに優れているとして厚生労働省熊本労働局長から表彰を受けました。現在も全支店で無事故・無災害を継続中であり、西日本支店では9,361日、南日本支店は724日、無事故・無災害を継続しています。