2022年
日本初、バイオ炭の農地施用によるJ-クレジットの販売について
~循環型食器「edish」にも活用~
2022/08/09
丸紅株式会社
丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、一般社団法人日本クルベジ協会(以下、「日本クルべジ協会」)よりバイオ炭(*1)の農地施用による日本初のJ-クレジット(*2)(以下、「本クレジット」)の独占販売代理権を取得しました。
バイオ炭は、バイオマスを加熱(炭化)して作られる固形物です。植物が吸収したCO2は、廃棄・分解時に排出されてしまいますが、炭化により固定すれば大気中への排出を抑えることができます。
バイオ炭を農地に撒いた際の排出削減量を、J-クレジット制度認証委員会が2022 年6 月30 日に国内で初めて認証しました。今後、丸紅は日本クルべジ協会と共同で本クレジットを販売していきます。
また、丸紅が販売する食品廃材を使った循環型食器「edish(*3)」に本クレジットを活用し、調達・製造工程におけるCO2排出量をゼロにした「edishカーボンニュートラル」の販売を2022年8月以降に開始します。
バイオ炭による炭素貯留効果は世界的にも注目度が高く、企業のESGやSDGsへの 対応のみならず、欧米では企業のカーボンマイナスを実現する有用な手法として拡大が見込まれています。農林業等で発生する地域の間伐材等の未利用バイオマスを熱分解し、土壌改良材として施用することで、多くの農業生産者が本クレジットを創出可能です。
丸紅は中期経営戦略GC2024で、既存の事業基盤・ネットワークの活用、全社横断的な取組みの推進による「新たなグリーン事業の創出」を掲げています。今後、丸紅は本クレジットを販売するだけでなく、未利用バイオマス(竹材や食品残渣など)の有効利用や、バイオ炭施用農地で作られた環境保全農作物の販売、地域サーキュラーエコノミーの実現を目指していきます。
(*1) バイオ炭 : 燃焼しない水準に管理された酸素濃度の下、350℃超の温度でバイオマスを加熱して作られる固形物であり、土壌への炭素貯留効果とともに土壌の透水性を改善する効果が認められている土壌改良資材。(引用:2019年改良IPCCガイドライン)
(*2) 農林水産省2022年6月30日付 プレスリリース : https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/b_kankyo/220630.html
(*3) edish : 2019年度に丸紅のビジネスプランコンテストから誕生した循環型食器 。食品廃材を独自技術で食器に成型して飲食店へ提供し、使用後は食器を回収して堆肥や炭へ転換することで、循環型社会の形成を目指している。調達・製造工程におけるCO2排出量は丸紅経済研究所が算出。
HP:https://edish-jp.com
【丸紅 概要】 | |
名称 | 丸紅株式会社 |
本社 | 東京都千代田区大手町一丁目4番2号 |
設立 | 1949年12月 |
代表者 | 代表取締役社長 柿木真澄 |
事業内容 | 丸紅及び連結子会社は、国内外のネットワークを通じて、ライフスタイル、情報・物流、食料、 アグリ事業、フォレストプロダクツ、化学品、金属、エネルギー、電力、インフラプロジェクト、 航空・船舶、金融・リース・不動産、建機・産機・モビリティ、次世代事業開発、次世代コーポ レートディベロップメント、その他の広範な分野において、輸出入(外国間取引を含む)及び 国内取引の他、各種サービス業務、内外事業投資や資源開発等の事業活動を多角的に展開しています。 |
HP | https://www.marubeni.com/jp/ |
【日本クルベジ協会 概要】 | |
名称 | 一般社団法人日本クルベジ協会 |
本社 | 大阪府茨木市下穂積二丁目8番13号 |
設立 | 2015年12月 |
代表者 | 代表者 柴田晃(立命館大学客員教授) |
事業内容 | 地球環境保全を通じた地域振興並びに地球気候変動の緩和と適用に資する以下事業。 ( 1 )バイオマス炭化物及びその副産物等の生産及び利用の普及と研究 ( 2 )農林水産物および酒類の生産・販売・ブランド化及び研究 ( 3 )再生可能資源等を使ったエネルギー生産事業及び研究 ( 4 )その他上記事業に関連する事業 |
HP | https://coolvege.com/index.html |
以 上