2022年

デジタル技術の活用により船舶のCO₂削減を目指すBlue Visbyコンソーシアムへの参画について

2022/08/03
丸紅株式会社

丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、船舶の目的地到着の最適日時を通知する統合システムBlue Visby Solution(以下、「本システム」)の開発に取り組むBlue Visbyコンソーシアム(以下、「本コンソーシアム」)に参画しました。

本システムは、一般財団法人日本海事協会の100%子会社であるNAPA Oyのデジタル技術を用いて開発が進められており、船舶の到着日時を最適化し、航行速度の低減とCO₂排出量の削減を目指すものです。本コンソーシアムは英国・ロンドンに本社を持つ国際弁護士事務所Stephenson Harwood LLPとNAPA Oyにより共同で運営されています。

目的港付近で入港待ちする船舶 目的港付近で入港待ちする船舶

本システム操作画面 (天候、他船の状況などから最適な到着時刻を表示) 本システム操作画面(天候、他船の状況などから最適な到着時刻を表示)

本システムによるCO₂削減シミュレーションの結果 (丸の大きさ:着港する船舶数の多さ、色の濃さ:削減可能なCO2排出量の多さ) 本システムによるCO₂削減シミュレーションの結果(丸の大きさ:着港する船舶数の多さ、色の濃さ:削減可能なCO2排出量の多さ)

 

海運業においては、速く航走して目的地近辺で待機する「Sail Fast, then Wait」が慣習となっており、結果的に不必要なCO₂が排出されています。2019年の世界における貨物船1万3千隻による15万航海についての分析、実証研究によると、本システムを用いることで87%の航海において、航行速度の低減、および待機時間の削減が可能であったことが判明しました。本システムが提示する目的地到着の最適日時に合わせて、航行速度を調整、効率的な経路を航行をすることで、燃料消費量を削減し、平均16%のCO₂の排出を削減できる可能性があります。

丸紅は、運航するガス・ケミカルタンカーの船隊を用い、また化学品取引のネットワークを通じ、本システムの実証・実装を支援し、化学品の低炭素輸送の実現を目指していきます。

<Stephenson Harwood LLP>    
会社名 Stephenson Harwood LLP(スティーブンソンハーウッド)
本社所在地 1 Finsbury Circus, London EC2M 7SH DX No 64 Chancery Lane
設立 1875年
(設立時Harwood & Stephenson, 2013年にStephenson Harwood LLPに改称)
代表者 Haris Zografakis, partner
事業内容 国際弁護士事務所
ホームページ https://www.shlegal.com/
     
<Napa Oy>    
会社名 Napa Oy(ナパ)
本社所在地 HTC Helsinki, Pinta Tammasaarenkatu 3, FI-00180 Helsinki, Finland
設立 1989年
代表者 Mikko Kuosa
事業内容 船舶の設計・運航支援システムおよびサービスの販売・サポート
ホームページ https://www.napa.fi/

以 上

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