2022年
セルロースナノファイバーを使用した農業資材の試験販売開始について
2022/07/11
中越パルプ工業株式会社
丸紅株式会社
丸紅株式会社(以下、「丸紅」)と中越パルプ工業株式会社(以下、「中越パルプ」)は、中越パルプが製造するACCセルロースナノファイバー(*1)(以下、「CNF」)「nanoforest🄬」を使用した新たな農業資材(以下、「本製品」)の法人向け試験販売を開始しました。
本製品は、農林水産省が策定する「みどりの食料システム戦略」で推進する総合的病害虫・雑草管理(IPM)の「物理的防除」に対応した新しい農業資材です。
<製品名>
nanoforest-S【アグリ】(*2)
主成分:セルロース繊維、水(殺虫・殺菌成分等の合成成分は一切含まれていません)
<本製品の特徴>
<農業における課題と本製品の展開について>
世界人口の増加が予測される中、安定的で持続的な食糧生産を行う為には病虫害による損失を軽視できません。農薬等の化学的防除は耐性菌の出現や環境負荷が大きな問題となっており、化学的防除のみに頼らない病虫害の防除が、極めて重要な課題となっています。
丸紅と中越パルプは、2018年より筑波大学を含めた3社で共同研究を開始し、葉面感染を原因とする病害に対して、CNFが有益な効果を示すメカニズムを解明しました。
両社は、本製品の使用方法の確立に向け、今後も圃場試験及び研究開発を重ね、CNFを活用した物理的防除による農業分野への貢献を目指していきます。
(*1)ACCセルロースナノファイバー:
水中対向衝突法(ACC法)により薬品を加えることなく、水の力を用いて木質繊維(パルプ)を微細化したセルロースナノファイバーです。
水と結びつきやすい親水面と油と結びつきやすい疎水面を有し、「両親媒性」の特徴を示します。
(*2)nanoforest-S【アグリ】:病原菌の侵入から植物の葉表面を守る物理的防除資材。
CNFを植物葉面に散布することで微細なセルロース繊維の網(防菌ネット)が葉表面を覆い、下記2つの機能で葉内部への病原菌の侵入を物理的に防ぎ、病害の感染を抑制します。
<CNFの葉面散布による葉面感染防止のメカニズム>
【関連リリース】
2017年4月25日
セルロースナノファイバーの用途開発、販売業務に関する覚書の締結について
https://www.marubeni.com/jp/news/2017/release/20170425_jpn.pdf
2021年11月15日
セルロースナノファイバーを使用した鶏舎環境改善資材の販売開始について
https://www.marubeni.com/jp/news/2021/release/20211115J.pdf
<本件に関するお問い合わせ>
中越パルプ工業株式会社 開発本部ナノフォレスト事業部 TEL:0766-26-2472
丸紅株式会社 広報部報道課 TEL:03-3282-2435
以 上